アジサイの姿
遠くから見ると色鮮やかで満開に見えたアジサイも、近づいてみると、すでに少しピークを過ぎた様子でした。 花が枯れるとき、花びらが散ってしまうものもあれば、形を保ったまま静かに色褪せていくものもあります。アジサイは後者で、花が開いたまま、ゆっくりとその鮮やかさを失っていくので、それを見ると少し寂しい気持ちになります。 今はまだアジサイの色も十分に美しいけれど、花びらにはどこか陰りが差しはじめていて、それがまるで梅雨の終わりを告げるかのようでした。 けれど、雨が似合うこの花だからこそ、枯れゆく姿に寂しさを覚えながらも、同時に「咲き切った」という潔さのようなものも感じることができました。 【花の散り方について】 花の「散り方」にはいくつかの種類があり、それぞれの植物によって特徴が異なります。主に以下の3つに分類できます。 ① 花びらが一枚ずつ落ちるタイプ このタイプでは、花が終わると 花びらがバラバラに落ちる のが特徴です。離層と呼ばれる細胞の働きによって、自然と一枚ずつ剥がれるように散っていきます。 代表的な花:桜、梅、バラ、コスモス など ② 花全体が落ちるタイプ 花ごとぽとりと落ちる のが特徴で、花の根元に離層ができることで一気に落下します。このタイプは見た目にインパクトがあります。 代表的な花:椿、ハイビスカス、サザンカ など ③ 形を保ったまま枯れていくタイプ このタイプは 花びらが散らずにそのまま色が褪せていき ます。乾燥や経年によってアンティークカラーに変化することもあります。 代表的な花:アジサイ、クリスマスローズ、ラナンキュラス など