砂の女性、雪のくま

雪が積もれば雪像を、砂浜では砂像を、時間があれば作っている。どちらも最後は消えてしまうという儚いものではあるものの、最後まで見届けることなくその場を去るので作る楽しさだけをもらっている。

モチーフはいつも同じで、砂では女性、雪では動物、だいたいは熊にすることが多い。
理由もちゃんとあるけれど、ただ作りたいものを作ると自然とこうなる。

砂で立体にするのは雪に比べたら難しい。だから半立体にする。砂浜で横たわるのが似合うのは女性だと私は思っているので、半立体の仰向けかうつ伏せの女性を作る。

雪は足すときも削るときも崩れにくいから立体にしやすい。それでもあまり複雑だと大変だから、リアルな熊ではなく、ぬいぐるみのような形のくまさんを作る。

完成したものはそれなりによく出来ていると自分では思うけど、写真にはうまく写らなくて、撮った写真を見ても形がわかりにくい。だから完成品をしっかり見れるのはその場にいる間だけだ。もし後からそこを通り過ぎる人がいて目に留まったとしても、その頃は形を保っているかわからない。

とくに砂の女性は早く崩れ始める。乾いて崩れるか波にさらわれるから。だから女性の方がより儚い。雪のくまさんの場合は、完成後に雪が降ってくれたらもこもこのくまさんになってかわいさが増し、しばらくの間くまさんの姿でいてくれる。だけど晴れてしまったらしょんぼりしたくまさんになる。

作るときは楽しくてずっと作り続けてしまうから、ある程度でキリを付けるようにしている。作った後に残らないものを、それでも作りたくなるのはこの儚さ故に、とかそんな大層なことを考えているわけじゃなくて、そこに雪があって、砂があるから。触ると形になるものは楽しい。何かを作りたくなる。

コメント

  1. 💋子熊も大喜びです(笑)👩🏻‍🤝‍🧑🏻。季節ごとに重ねたり作ったりする楽しさを味わってください。現場でのインスピレーションと創造

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